教育理念・Teaching Philosophy

今求められるている人材とは・・・

 国際化 - globalization - という言葉も経済が上り調子の時代にはもてはやされましたが、昨今の景気沈滞とともに、学生たちの間では国内志向が強まり、果敢に海外に眼を向ける若者は減り続けています。 事実、日本からの海外留学人口は2004年をピークに減少を続けている状況です。 しかしそんな中でも、企業の多国籍化は確実に進んでいます。オフィスの中では英語のみならず、中国語、韓国語、その他ヨーロッパ言語が飛び交い、数ヶ国語を操る外国籍の同僚と協力・競争して生き抜いていかなければいけない時代になりました。

 私の教えている国際教養大学の生徒たちのFacebook をのぞいても、英語のみならず、中国語、韓国語、フランス語、デンマーク・ノルウェー語等々が鮮やかに並び、私も外語時代のフランス語をそろそろやり直す時期かなと考えております。 とはいってもまずは英語。 多言語が飛び交う言語環境であるからこそ、共通語である英語力がます求められます。

 こんな時代に求められる英語力とは、単に文章を読み書き話すだけではなく、自分自身で考え、判断し、それを自分の言葉で相手に伝える能動的な力です。 近年の受験英語の傾向を見ましても、難関校になればなるほど、質問に受動的に答えていけば点がとれる方式から、様々な社会事象に対して自分自身の意見を英語で表現していく、能動的英語力を問う出題形式に比重がおかれています。 常日頃から国際・文化事情に関心を持ち、それに対し自分自身明確な意見を持つ訓練をすることが大切です。

 また、その国の文化的特長はその言語に克明に現れます。 語学を学ぶと言うことは他国の文化を学ぶことに他なりません。 今後日本では多国籍化したオフィスで仕事をする機会はますます増えていきます。 このような環境下では高い多文化共生能力 (Cultural Competence) が求められます。 自分と違う文化圏から来た人と、食い違うアプローチ方法や解釈、生活様式一般、それらの諸問題にも前向きに取り組み、折り合いをつけて共存し、成長していける人、そんな人材が今は求められているのです。

 大学は入試と言うフィルターを通して、このような社会や企業の求める人材予備軍となりえる若者を探し出そうとしています。 しかし、各受験を突破するだけが目的で終わる細切れ教育では、幅広い視野、高い多文化共生能力を持つ人材を育成するのは不可能です。 確実に将来へとラインをつなげるための教育が早い段階、小・中・高校で必要になってきます。 奥行きのある人間作り、先につながる教育環境作りのお手伝いをしていきたいと思っています。